ユニクロのネット販売の物流システムをサポートする、ワールド・ロジの社長はいう。「Y社長は、これまでマスコミで伝えられてきたイメージとはずいぶんちがいます。物静かな方で、ていねいにゆっくりと話をする。ただ、スピーディーに仕事をこなしていきますから、仕事ができない人は、自主退社せざるをえないようなムードがあるようには思います。ユニクロにも問題点はなくはないでしょうが、全体の90%はすばらしい、と思えるのだから、いいのではないでしょうか」社長はかつて花王に勤めていたが、古巣とくらべながらユニクロをこう見ている。「1年間に1000億円も売り上げを上乗せする。50店をいっぺんに出店する。ふつうなら不可能に思えることを、ユニクロはやってしまいます。花王もきついといわれましたが、しょせん、2つの仕事を兼務する程度でした。ユニクロの人たちは兼務以上の仕事をこなします。経営幹部ばかりではなく、中間層もよく働く。本当にやる気のある人たちが集まっています。とりわけ注目しているのが、ユニクロのスピードです。ほかの日本企業が10ヵ月かかるところを、1ヵ月でやってしまいます。そのスピードに、たとえ能力は低くても、やる気のある人なら、引っ張られていくようです。あんな雰囲気はまねができません。いっしょに仕事をしていて、とくにそう思いますね」地元でYを知る人はいう。「必要なことを簡潔に話すだけで、ほとんど冗談もいわない無口な男です。社長につきものの美人秘書もいない。東京に出張しても、必ず日帰り。東京にいてもメリットがないからだそうです。そのかわり営業成績の優秀な社員には頭を下げる。権威と無駄がきらいなのです」。